主語とは何?

改めて主語について調べてみました。
田代勝巳さんがまとめておられたものを借りてきました。

主語と述語
 
花が咲く。 
発問1 この文の主語は何ですか。 
花が

発問2 では、次の文の主語は何ですか。 
鳥は飛ぶ。 先生も走る。 太郎君まで笑った。 
発問3 主語かどうかは、どうやって確かめればいいですか。 
 「~が」になおしてみる。
説明1 文の中で「~が」にあたるものを主語といいました。そのほか、「~は」「~も」「~まで」も主語になることがあります。どの言葉も「~が」をいれても意味が通じます。 

発問4 では、次の文の下線は主語ですか。 
本はよく読む。明日も出かける。東京まで行く。 
発問5 どうして主語ではないのですか。 
説明2 「~が」をいれてみます。「本がよく読む。」「明日が出かける。」「東京が行く。」では意味が通じません。ー線の部分は主語ではありません。 
 
発問6 最初の文の述語は何ですか。 
宇宙は、約百五十億年前に起こった、ビッグ・バンという大爆発から誕生した。そして、今でも広がり続けているといわれている。 
誕生した。

発問7 主語は何ですか。 
宇宙は、
説明3 「宇宙は」を「宇宙が」にかえて、述語とつなげると「宇宙が誕生した。」となり意味が通じます。長い文で主語をみつけるには、述語を最初に見つけるとわかりやすいのです。 

発問8 二番目の文の述語は何ですか。 
いわれている。

発問9 主語は何ですか。 
ない。(または「宇宙は」)
説明4 このように、日本語の主語は書いていない場合もあります。また述語も書いていないときもあります。 

発問10 1年生の子が先生に向かってこう言いました。 「先生、おしっこ。」この文の主語は何ですか。 
指示1 では主語と述語をきちんと書いて意味の通じる文にしなさい。 

  先生、ぼく(私)はトイレに行きたいです。
発問11 1年生の子が具合が悪くなってこう言いました。「先生、気持ち悪い」この主語は何ですか。 
ぼく

ぼくのおなか

発問12 このように日本語は、主語や述語を省略すると、意味が通じなくなることがあります。では、次の文はどうでしょう。この文は、二通りの意味にとれます。どうちがうのですか。 

ねずみが嫌いな猫。 
指示3 では、それぞれどう書けば意味がはっきりとしますか。主語と述語をはっきりとさせた文に書き直しなさい。 
 ねずみが猫を嫌い
 猫はねずみが嫌い

説明5 意味がきちんと伝わる文にするには、主語と述語が大切です。 
発問13 しかし、主語や述語が省略されていても意味がちゃんと通じる言葉もあります。例えば、この言葉です。主語と述語をつけるとどういう文になりますか。 
おはよう

あなたは、おはやく起きていますね。
こんにちは 

 今日はあなたのご機嫌はいかがですか。
 今日はいい天気ですね。
 今日は雨ですね。
説明6 「こんにちは」は「今日は~」が省略されたものです。だから「こんにちわ」と書くのは誤りなのです。 

発問14 次はお母さんと子どもの会話です。意味はちゃんと通じています。これを主語と述語を補った文になおしなさい。 
「ただいま。」
「おかえり。」
「のど、かわいた。」
「麦茶でいい。」
「いいよ。」 

 ぼくは、ただいま帰りました。
 あなたが、お帰りなさいました。
 ぼくは、のどがかわいたよ。
 あなたの飲みたいのものは麦茶でいいですか。
 ぼくのみたいのものは麦茶でいいよ。
 
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1 辞典における「主語」の意味

(1)文の成分の一。文の中で「何がどうする」「何がどんなだ」「何が何だ」における「何が」を示す文節をいう。「犬が走る」「空が青い」「花散る」における「犬が」「空が」「花」の類。(『大辞林』・三省堂)
 
(2)文の成分の一。述語に対して主格となる語。「花咲く」「成績がよい」の「花」「成績が」などで、主に体言からなる。国語では明示されないことが多く、述語の修飾語とする考えもある。(『広辞苑』・岩波書店)
 
(3)日本語では、主語は常に述語に先行し、また、主語が明示されていなくても文が成り立つ。連用修飾語の一区分と見る考えも有力である。主語は現代語では助詞「が」が伴うことが説によっては、「が」を伴った「桜が」の形を主語と呼び、あるいは「桜が」の「桜」だけを主語という。
〔補注〕「話が好きだ」「水が飲みたい」などの「話」「水」を対象語と呼ぶ学説。また、「彼は医者だ」「地球は動く」「酒は飲まない」など「は」を伴ったものを「が」の主語と区別して題目語、提示語、提題語などと呼ぶ学説がある。(『日本国語大辞典』・小学館)
 
(4)文の成分の一つ。文の中で、それがかかっていく述語によって述べられる事柄の、主体となる部分。述語に対して主格の関係に立つ文の成分。「何が何だ」「何がどうする」「何がどんなだ」の「何が」にあたる部分。「が」を含めた文節や連文節についていうが、「が」は上の語が主語であることを示す語で、主語は「が」の上にある体言や準体言だけをも主語という。形態的には文中で体言に助詞「が」が下接した形で現れるのが最も普通であるが、古語の「花咲く」「雨降る」の「花」「雨」のように助詞を伴わないものた、「花はまだ咲かない」「雨さえ降ってきた」の「花は」「雨さえ」のように「が」ではなくて「は」「さえ」のような係助詞や副助詞を伴うこともある。つまり、「が」の上の語が主語であることを示すが、主語は常に「が」で示されて文に現れるということではない。英文法では、文は主語と含む主部と述語を含む述部とで成り立つ、つまり主語と述語とは対応するとし、事実、動詞の語形は主語の人称と呼応するが、日本語の主語は述語と対立するものでなく、客語や補語などと同様に、述語から分出したものと説かれる。「投手が捕手にボールを投げる」で、「投げる」という述語は、それ自体「誰かが何(誰)かに何かを投げる」という意味を内包しており、その「誰か」「何か」が言語面に現れたのが「投手」「捕手」「ボール」であり、これらは「が」「に」「を」を伴って、「投げる」にかかっていく、つまり「投げる」の意味を完成させていく。「投手が」は「投げる」から分出して、「投げる」という動作の主体を表しながら、同じく「投げる」から分出した「捕手に」「ボールを」に吸収されていく。そこで主語は用言にかかるという意味で客語や補語とともに連用修飾語の一種ともされる。しかし、同じく連用修飾語とされる「ボールをゆるく投げる」の「ゆるく」が、完成された「投げる」の意味・ありようを更に詳しく述べるのとは異なるという点をはっきりとさせておく必要がある。
 「が」は上接語が主語であることを示すが、「が」で示されるものに主語以外の場合がある。「お金がほしい」「水が飲みたい」「犯人がにくい」などの「が」は、上接する「お金」「水」「犯人」が下の用言で表される感情の主体ではなく対象であることを示す。時枝誠記は対象となる語を対象語と名づけて主語と区別した。また、「雨は降っている」の「雨」は「が」でなく「は」で示されているが、「降っている」という状態にある主体であるから、「降っている」という述語の主語であるということができそうである。しかし、「雨が降る」の「雨が」は、降るのは雪でも霰でもなくて雨であるという形で「降る」の意味の完成に資しているのに対して、「雨は降っている」の「雨は」は雨はどうなっているかというとやんでいるのでも過ぎてしまったのでもなくて降っているのだということを言うのであって、「降る」から分出し、「降る」の意味完成に資する雨ではない。従って、「雨は降っている」の「雨は」は厳密な意味での主語とは言いにくいところがある。
 また、「象は鼻が長い」という文で、「鼻が」が「長い」の主語、「象は」は「鼻が長い」の主語であるとすると、一つの文に主語が二つあるので「鼻が」を主語、その「鼻が」を含んだ述部の主語になる「象は」を主語と区別して総主語ということがある。(『日本語文法大辞典』・明治書院)
 
 主語・述語という概念は、もともと日本語にはなかったものである。したがって、「象は鼻が長い」、「ぼくは英語がわかる」などの文を主語・述語を用いて分類していくことには、無理が生じる。
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by hiroharuh | 2009-01-02 14:29 | 文法学習だ


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